ホーム > 「ちりめん細工」に特化したミュージアムショップ

「ちりめん細工」に特化したミュージアムショップ

近年、ちりめん細工(裁縫お細工物)は、雛の吊るし飾りブームの影響もあり、再び大きな関心が寄せられるようになりました。雛祭りに飾られる「ちりめん細工の吊るし飾り」は全国各地に波及し、近年は百貨店の雛人形売り場にも並びます。しかし、残念なことに、海外製のちりめん細工まがいのものが京都を始め各地の観光地で売られるようになりました。ちりめん細工の評価を高めるには、質の向上を図ることこそが基本的に大切だと考えています。

そして、令和2年の新型コロナウイルス感染症の発生と感染拡大により、変異株や新たなウイルス、流行をどのように防いでいくかが大きな課題となり、三密回避の「非接触」のオンラインショップに取り組むことになりました。

これまでも遠方の希望者には紙媒体の色見本帳をお送りし、お支払いは郵便局に出向いていただく方法でしたが、希望の支払い方法がないという声も多く寄せられることもあり、オンラインショップを開設し、クレジットカード決済やコンビニ(Pay-easy)決済などができるように致します。ご活用いただければ幸いです。

当館ミュージアムショップの「ちりめん細工」アイテムのご紹介

当館ミュージアムショップでは、正絹縮緬や正絹組み紐を中心に、書籍や材料などを約350点取り扱っています。
1986年からちりめん細工の復興に取り組み、伝承してきた「ちりめん細工」の専門店です。

書籍について

ちりめん細工の復興のためには、明治42年(1909)刊の『裁縫おさいくもの』の復刻が必要と考え、平成3(1991)年に2,000部を復刻しました。
その後、現代文の解りやすい本をとの要望があり、平成4(1992)年に井上重義館長の監修でマコー社から『ちりめん遊び』を出版。さらに、平成6(1994)年にNHK出版から『伝承の布遊びちりめん細工』を出版したところ大ヒットして増刷が続きました。

その後も、講師陣が復元や創作された作品を井上重義館長の監修で各社から10数冊出版。とりわけ、平成23(2011)年に日本ヴォーグ社から出版された『ちりめん細工つるし飾りの基礎』は、10万部を超えるベストセラーに。その後、同社から3冊出版。各本とも増刷が続きます。

本の紹介 - 出版活動・普及活動

雄鶏社刊の本は同社が閉社して絶版になり、現在は当館ミュージアムショップでないと購入できない書籍(在庫限り)です。

  • 伝承のお細工物 ちりめん遊び

    伝承のお細工物 ちりめん遊び

    1992年(マコー社刊) 1,540円(税込) 購入する
  • 伝承の布遊び ちりめん細工

    伝承の布遊び ちりめん細工

    1994年(NHK出版刊) 2,990円(税込) 購入する
  • 伝承の布遊び ちりめん細工

    和の布遊び ちりめん細工

    2003年(雄鶏社刊) 1,980円(税込) 絶版

    当館ミュージアムショップのみで販売中です。在庫がなくなれば、絶版となります。

  • ちりめん細工お雛さまと雛飾り

    ちりめん細工お雛さまと雛飾り

    2005年(雄鶏社刊) 1,320円(税込) 絶版

    当館ミュージアムショップのみで販売中です。在庫がなくなれば、絶版となります。

    購入する
  • 江戸・明治のちりめん細工

    江戸・明治のちりめん細工

    2009年(雄鶏社刊) 3,080円(税込) 絶版

    当館ミュージアムショップのみで販売中です。在庫がなくなれば、絶版となります。

    購入する
  • ちりめん細工 つるし飾りの基礎

    ちりめん細工 つるし飾りの基礎

    2011年(日本ヴォーグ社刊) 1,320円(税込) 購入する
  • ちりめん細工 つるし飾りの基礎2

    ちりめん細工 つるし飾りの基礎2

    2014年(日本ヴォーグ社刊) 1,320円(税込) 購入する
  • 基礎からわかる ちりめん細工のつるし飾り

    基礎からわかる ちりめん細工のつるし飾り

    2016年(日本ヴォーグ社刊) 1,540円(税込) 購入する
  • ちりめん細工の小さな袋と小箱

    ちりめん細工の小さな袋と小箱

    2017年(朝日新聞出版刊) 1,430円(税込) 購入する
  • 季節のつるし飾りとちりめん細工

    季節のつるし飾りとちりめん細工

    2018年(日本ヴォーグ社刊) 1,650円(税込) 購入する

正絹古風江戸縮緬

縮緬について

縮緬は、経糸(たていと)に撚りのない生糸、緯糸(よこいと)に強く撚った生糸を使って平織した後、精練を行い、乾燥させて仕上げる絹織物です。本格的な縮緬が日本に伝わったのは、天正年間(1573~92)のこと。中国の明から泉州・堺へ入ったのが始まりとされています。

江戸時代初期には、堺から京都・西陣へ移され、やがて水や湿度に恵まれた丹後や岐阜、桐生、長浜などでも、優れた縮緬が生産されるようになりました。

縮緬の最大の特徴は、緯糸だけに撚りをかけるために、布の表面に「しぼ」と呼ばれる細かな凹凸がつくられることです。糸の撚り方や糸の太さ、織り方などによって様々な表情のしぼが生まれます。しぼ立ちに変化が見られ、「一越縮緬」「二越縮緬」「三越縮緬」などと異なる名前で呼ばれ、しぼ立ちの大きい「鬼縮緬」、地紋のある「紋縮緬」、盛夏用の「絽縮緬」などの種類も見られます。

明治時代の縮緬を復刻した理由

ちりめん細工を普及していくうえで課題になったのがその材料です。ちりめん細工に古布が使われるのは廃物利用という観点からだけでなく、薄くて伸縮性があり、風合いも良かったからです。残念なことに、ちりめん細工の愛好者が増えたこともあり、古布が高騰、入手も困難になりました。

現在織られている着物用の縮緬は、戦後、重目の方が高級という風潮が広まり、だんだん使用生糸が太くなった時代背景があり、伸縮もなく分厚く、ちりめん細工に適しておらず、風合いも劣ります。

戦前までのちりめんは細番手の生糸を使用して、左右の強撚糸をそのままに一越・二越に織り上げていたそうで、薄くて軽く、縮み易いという特徴がありました。

そのため、ちりめん細工を再興し普及するには、薄くて伸縮性のある明治期の二越縮緬の再現が必要だと気付き、復刻に取り組みました。

平成10(1998)年には、古布と変わらぬ風合いを持つ、ちりめん細工に適した二越縮緬の復元に成功しました。二越縮緬は一台の織機で一日に一反余しか織れず、技術力を要する大変な作業です。織れる職人も高齢化して、最後のチャンスでの復活でした。さらに、京都の老舗の染屋にお願いして、江戸や明治期の廃絶した古典柄の型友禅の復元にも成功しました。現在、京都でも入手できない貴重な反物が復元できたのです。

平成14(2002)年、それらを「古風江戸ちりめん」と名付け、見本帳を作成。ミュージアムショップの事業として販売を始めました。しかし、高価なため、少しでも使い手の方に安く届けたいと考え、卸はせず、卸価格で直販しています。

ちりめん細工は技術力が高くても、その材料が悪ければ良質の作品は作れません。二越縮緬の復刻は良質の作品を生み出し、評価を高めることに繋がりました。

幸いなことに、ちりめん細工愛好者の評判も良く全国から注文があり、喜ばれています。

商品の紹介

「正絹古風江戸縮緬」は、当館のミュージアムショップでないと買えないオリジナル商品です。それは、明治時代に織られた縮緬を復刻したもので、薄くて伸縮性があります。正絹ですので、天然素材の柔らかな風合いの良さがあります。
しかし、昔ながらの手作業による生産のため、大量生産ができません。在庫切れや受注生産の場合は、納期がかかる場合があります。また、縮緬は同じ製品でも季節や気候による影響を受け、色合いが若干異なる場合があります。

  • ご希望により1mや1反単位でもお分けできます。
正絹二越縮緬(無地)

正絹二越縮緬(無地)

当館が本場の機屋さんにお願いして再現した明治時代に織られていた二越縮緬を、京都の老舗の染屋さんの協力を得て、昔ながらの手法で一反ずつ手染めしています。伸縮性に優れ、柔らかく風合いがあります。
なお、手染めのために、その日の天候などにより、若干色が変わるときがあります。
白色無地縮緬の他、32色を染色した無地縮緬がございます。

二越縮緬(幅約30cm×長さ50cm)
白生地:1,350円(税込)
染色:1,650円(税込)
正絹鬼しぼ縮緬(無地)

正絹鬼しぼ縮緬(無地)

しぼの大きな厚手の縮緬の鬼しぼ縮緬です。
大きな作品や袋物にお使いいただけます。
二越縮緬と比べると伸縮性はありません。

鬼しぼ縮緬(幅約30cm×長さ50cm)
白生地:1,650円(税込)
染色:2,000円(税込)
正絹二越縮緬(単色柄)

正絹二越縮緬(単色柄)

現在では入手困難な「江戸ちり」とよばれる明治時代の型友禅を京都の老舗の染屋の協力を得て再現しました。
生地は正絹の二越縮緬です。
伸縮性があり、柔らかく風合いがあります。

正絹二越縮緬(多色柄)

正絹二越縮緬(多色柄)

日本玩具博物館が所蔵する江戸や明治時代の古い縮緬の型友禅の絵柄を参考にちりめん細工に使いやすいように修正し、新しく型を起こして染めあげたものです。
昔ながらの「江戸ちり」の素晴らしさをお楽しみください。

当館の商品である古風江戸縮緬(こふうえどちりめん)※多色柄一部

古風江戸縮緬
  • 幅30cm×長さ50cm。50㎝単位で、1mや1反でもお分けできます。
    価格:2,650円(税込)~4,550円(税込)

手作業による染めの発色の良さ

新しく復元した「正絹古風江戸縮緬」を使って制作された作品

大量に生産される安価な現在の縮緬と違い、復刻した「正絹古風江戸縮緬」はシボ(凹凸感)を有し、微細な表現が可能で、風合い、肌触り感、高級感を付与できます。また、現在の縮緬を使用し完成した時の硬さやゴワゴワ感はありません。

くす玉飾り
牡丹袋の一連飾り
つまみ細工の髪飾りとバラのブローチ

正絹二越ちりめんと正絹打ちひも

ちりめん細工に関わる商品について

ちりめん細工を作るためには、二越縮緬の他に、正絹打ちひもやちりめん細工を飾るための吊るし台や一文字棒・十文字棒、それに接着芯やすが糸、お香なども必須アイテムです。当館ミュージアムショップで準備し、皆様にお届けしています。

正絹打ちひも

正絹打ちひも

ちりめん細工用に特注した正絹の特殊堅牢染の打ちひもで、飾り結びにも最適です。21色の染色した打ちひもからお選び下さい。

太さは、四津打ちひも0.8mm、江戸打ちひも1.5mm、江戸打ちひも(太)2mm、かりろく4mmの4種類があります。

四津打ちひも(0.8㎜、長さ4m):770円(税込)
江戸打ちひも(1.5㎜、長さ4m):1,320円(税込)
江戸打ちひも(太)(2㎜、長さ4m):1,870円(税込)
かりろく(4㎜、長さ4m):2,860円(税込)
正絹打ちひも
江戸打ちひも1.5mm(21色あり)

ちりめん細工用に特注した「正絹の特殊堅牢染打ちひも」特徴

正絹二越ちりめんと正絹打ちひも

初心者用の教材セット

初心者のために、上記の正絹古風江戸縮緬と正絹打ちひもを使用した手軽な材料セットをご用意いたしました。
いずれも2,800円(税込)です。

  • ① 折鶴袋(赤)
  • ② 折鶴袋(白)
  • ③ 花菖蒲袋
  • ④ 椿袋
  • ⑤ 座り兎巾着
  • ⑥ 梅袋
  • ⑦ 桜袋
  • ⑧ ほおずき袋
  • ⑨ うぐいす袋
「折鶴袋(赤)」作品と材料セット
「座り兎巾着」作品と材料セット
「ほおずき袋」作品と材料セット
「うぐいす袋」作品と材料セット

ちりめん細工・飾り用材料

ちりめん細工は小さなものが多いため、それらの見せ方、飾り方も大切になります。
ちりめん細工を吊るして飾るために、一文字棒(黒・赤)や十文字棒(黒・赤)、吊るし飾り台などは、当館が考案した特注製品です。
専門業者に製作いただいています。

  • ① 一文字棒 長さ38㎝(黒塗1,450円税込 / 赤塗1,550円税込)
  • ② 十文字棒 長さ25㎝(黒塗2,100円税込 / 赤塗2,250円税込)
  • ③ 黒塗り吊るし飾り台 (一連やニ連用に使える横棒3本付)
    • 高さ20㎝:1,100円(税込)
    • 高さ30㎝(製造予定)
    • 高さ50㎝:3,750円(税込)
    • 高さ70㎝:4,350円(税込)
    • 高さ90㎝:4,600円(税込)
つるし飾り台 50cm
重陽の節句飾り
つるし飾り台 70㎝
雛祭りの輪さげ
つるし飾り台 90㎝
雛祭りの輪飾り
※90㎝は、2本を1本に接続しています。

その他のちりめん細工用材料

  • ① 接着芯[化繊] ( 白・赤 ) ※一般用
    幅46cm×50cm:275円(税込)
    幅92cm×100cm:990円(税込)
    接着芯[綿芯](白。張りがあります。)
    幅46cm×50cm:275円(税込)
    幅92cm×100cm:990円(税込)
  • ② 特製お香(京都の老舗の特注製品)
    • 2g入り:250円(税込)
    • 5g入り:480円(税込)
  • ③ すが糸(人形の髪の毛用で、黒・白・赤)
    • 化繊:300円(税込)
    • 正絹:750円(税込)
  • ④ 竹製品
    • はじき猿部品:550円(税込)
    • ひきごま部品:300円(税込)
    • とんだりはねたり:220円(税込)
  • ⑤ 特注平金(純金)
    20切り(2mm)
    1寸(約4cm)×2尺(約76cm)を2mm幅に切ってあります。
    2,850円(税込)
    40切り(1mm)
    1寸(約4cm)×2尺(約76cm)を1mm幅に切ってあります。
    2,850円(税込)
接着芯 化繊 (白・赤 )綿芯( 白 )
すが糸 ( 黒・白・赤 ) ※正絹と化繊の2種類
特注平金 ( 純金 )、特製お香、竹製品